三女の誕生を迎えるため、ボクたちは再びI先生の元に向かった。
ボクの記憶は既に、完全に欠落しているのだが…。(苦笑)
ボクが東京から帰省して、家族と合流したのは出産予定の二日前だったらしい!
三人目ともなると、ギリギリまで仕事をしていたと思える。
翌日は幼稚園の行事があったらしい。
済みません、父親の記憶などその程度です。
しかし、かみさんよく覚えてるな…。
おしるしがあってから行ったのに、内診をしていただくと、まだまだかかるとのことで、ボクたちはうどん屋にお昼を食べに行き、さぬきこどもの国で時間調整。
初めて長女と二人きりで来た、思い出の場所。
そして、助産院に戻る。
「まだ子宮口が開き始めていないので、かなりかかりそう。」
かみさんは兎も角、ボクと子どもたちは「一度家に帰るか、それともこのまま待機するか?」の判断をすることに…。
何と言っても家まで1時間以上かかる。ボクは待機することを選択した。
が、この判断が正しかったことを、その夜思い知ることとなった。
久しぶりにI先生の手料理を満喫し、お風呂をいただいて眠りについたところ、
陣痛が急激に進行したのである!
そして、先生すら驚くほどの速さでお産が進み、あっという間に産まれてしまった。
ボクも今までの経験があったので、のんびり構えていたのだが、その瞬間を取り逃がすところだった!
前回の様に、四つん這いになる暇もなかった。
「え〜!もう出て来てしまったん?」
「もう一回やり直して!」
流石のプロカメラマンも形無しだ!
今回のアルバム『空の生まれる時』 には、ほとんど分娩シーンが収録されていない。
その後の合宿生活の様子、特に長女次女の遊んでいる写真がてんこ盛り。
これ、家に帰って陣痛を待っていたら、絶対に間に合ってない!
予定が全く予定にならない!
それが人の生き死に関する理であろう。
そもそも、人為的に管理しようと考えることに無理があるのだ。
ボクたちはその全てを受け入れるしかない!
続く
紙芝居師 夢追人拝
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