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小さな命

一度蒼に会いに行ってから数日は安静の日々が続きました。

体力が回復してないことや、体の負担があるとのことで、夫が毎日病院に搾乳した「ミルク宅配便」の役割をつとめてくれました。

搾乳した乳は専用の袋に小分けにして、冷凍保存。それを病院で解凍して蒼に与えてくれるのです。

とはいえ、この頃蒼が自分で飲むことができるのは一度に2グラムとか4グラムという状態。

他の赤ちゃんはグビグビお乳を飲んでいるけれど、蒼の場合は1418グラムと小さいため、まだ吸う力が弱くて思うように吸えないようでした。



病院では哺乳瓶の乳首を「吸う練習」をしてくれていました。けれども吸い疲れて寝てしまうということもあるようで、小さい体で頑張っていることに愛おしさしかありませんでした。

また、いつもおなかの中にいたときのように小さく丸まっている姿を見ると「もう少しおなかの中にいたかったのかな」と思ったりもしました。

ほどなく、ドクターから「安静にしていることが条件だけどいつ退院してもいいよ」という言葉をいただき、私は無事退院することができました。

家に戻ることも考えましたが、とりあえずは実家に身を置きのんびりしながら生活を戻していくことにしたのです。

退院すると、ますます蒼だけが病院にいることが不憫で会いたい気持ちがつのっていきました。

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